保存アイコンの謎(あの四角いマーク、なんの絵?)

保存アイコンの謎 — トットのうんちく
トット
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こんにちは、トットです。今日は、知らなくても困らないけど、知るとちょっと楽しいお話です。

WordやExcelなどで書類を保存するときに押す、あの四角いマーク。よく見ると、上に細長い切り込みがあって、下に小さな四角がついています。あれが「何の絵」なのか、ご存じですか?

保存ボタンでよく見る四角いマーク(イメージ)
これです。見覚えありませんか?

あの四角の正体は「フロッピーディスク」

あのマークの正体は、フロッピーディスク。ひと昔前のパソコンで使われていた、手のひらサイズの四角い記録メディアです。プラスチックのケースの中に薄い磁気ディスクが入っていて、パソコンの差し込み口に「カシャッ」と入れて、書類や写真を保存していました。

歴代のフロッピーディスク(8インチ・5.25インチ・3.5インチ)
歴代のフロッピーディスク。左の大きな黒いものから始まって、だんだん小さくなりました。右下の青いものが、いちばん普及した3.5インチです(写真: Wikimedia Commons/パブリックドメイン)

保存ボタンにこの絵が使われたのは、当時の保存先がまさにフロッピーだったから。「保存する=フロッピーに書き込む」だったので、そのまま絵になったわけです。

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「見たことない…」という方も、いまや多数派かもしれません。

どのくらい入るの?

いちばん普及した3.5インチのフロッピーに入るデータの量は、約1.44MB(メガバイト)。今のスマホで撮った写真は1枚で数MBありますから——

トット
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今のスマホの写真は、1枚も入りません!

それでも当時は、文書ファイルなら何十個も入る、頼れる存在でした。大事なデータをフロッピーに入れて、鞄で持ち歩く。それが当たり前の時代があったのです。

見たことがないのに、毎日見ている

フロッピーディスクは、2011年3月に国内最後のメーカーだったソニーが販売を終了して、お店から姿を消しました。ところが、絵のほうはそのまま「保存」の意味で生き残りました。実物を見たことがない世代も、毎日どこかでフロッピーの絵を押しているわけです。

ちなみに日本では、行政手続きの一部で「フロッピーで提出すること」という決まりが最近まで残っていました。これが全て撤廃されたのは、なんと2024年。当時のデジタル大臣が「フロッピーディスクとの戦いに勝利した」と宣言して、話題になりました。

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道具は消えても、マークは残ったんですね。

ちなみに余談

せっかくなので、「記録するモノ」の移り変わりを、ざっと眺めてみましょう。

コンピュータの黎明期に使われていたのは、紙に穴を開けて情報を記録するパンチカード。続いて、テープレコーダーのように巻き取って読む磁気テープの時代が来ます。そして本日の主役フロッピーディスクが登場し、その後はCDやDVD、USBメモリやSDカードへ。パソコンの中身も、円盤が回るハードディスクから、動く部品のないSSDへと世代交代しました。

そして今、多くのデータの保存先はクラウド。手元の機械ではなく、ネットの向こうにある大きなコンピュータに預ける形です。紙の穴から始まった記録の歴史は、とうとう「手元にモノがない」ところまで来ました。それでも保存のマークは、フロッピーのまま。なんだか不思議ですね。

まとめ

身の回りには、こういう「本物を見たことがないのに、意味は通じる絵」が意外とあります。電話アイコンの受話器、カメラアプリのレンズの絵……どれも、道具のほうが先に引退して、絵だけが現役です。

今度どこかで保存ボタンを見かけたら、「これ、フロッピーっていうんだよ」と誰かに教えたくなるかもしれません。

アイコンの由来の話は、電源ボタンのマークって、なんの形?(丸が切れているのには理由がある)でも書きました。

トット
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そのときは、保存も忘れずに、ですよ!

参考: ソニー「3.5型フロッピーディスク販売終了のお知らせ」 / 行政手続きでのフロッピーディスク利用撤廃(2024年)に関する報道

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