
こんにちは、トットです。ネットでよく見かける「垢BAN」って何?を、やさしく解説するよ。
SNSや動画サイトでときどき見かける「垢BAN(あかバン)」という言葉。「アカウントが停止されること」を指すネットの言葉です。でも、初めて見ると読み方すら謎ですよね。なぜ「垢」? なぜ「BAN」? 今日はこの不思議な言葉を、前と後ろに分解してみます。
「垢」って、お風呂のあの垢?
そうです、あの垢と同じ字です。「垢」は「アカウント」の略「アカ」に、同じ読みの漢字を当てたもの。2ちゃんねるに代表される、ネット掲示板時代の「当て字文化」の系譜と言われています。この垢には、実はたくさんの仲間がいます。


ちょっと汚れた印象の字なのに、みんな堂々と使っています…。当て字とは不思議なものです。
ところで、なぜ「赤」ではなく「垢」だったのでしょう。実は、はっきりした記録は残っていません。ただ、有力な説明はシンプルです。「あか」を漢字1文字で変換すると、候補はほとんど「赤」と「垢」の2つ。色の「赤」では別の意味と紛らわしい——それで残った「垢」が採用された、と考えられています。変換すればすぐ出て、1文字で書ける。ネットの言葉は、打ちやすさが正義なのです。
「BAN」は英語のban(禁止する)
後ろ半分の「BAN」は、英語のban(禁止する)です。サービスの運営がルール違反のアカウントを止めることをBANと呼び、日本語の「垢」とくっついて「垢BAN」という和洋折衷の言葉ができあがりました。期間限定で止められる「一時BAN」と、二度と戻れない「永久BAN(永BAN)」があります。
このban、語源をたどると面白い単語です。大もとはゲルマン祖語の「バンナン(命じる・布告する)」で、さらにさかのぼると「話す」という意味の根っこに行き着くとされています。つまりBANの原点は、「お上の言葉によるお触れ」。そこから「禁止」や「追放」の意味が育ちました。

banの親戚には banish(追放する)という単語もいます。垢BANは、まさにデジタル世界からの追放なんです!
海外では、なんて言うの?
ちなみに英語圏では、「垢BAN」のような漢字の言葉遊びはなく、そのまま「banned(バンされた)」「suspended(停止された)」と言います。「My account got banned.(アカウントがBANされた)」という具合です。X(旧Twitter)でおなじみの「凍結」という言い方は、公式の英語表記 suspended の日本語訳から広まったものです。永久BANにあたるスラングは英語にもあって、「permaban(パーマバン、permanent banの略)」と呼ばれています。
どんなときにBANされるの?
各サービスの利用規約に違反したときです。定番は、スパム投稿、他人へのなりすまし、不正なツールの使用、アカウントの売り買いなど。逆に言えば、普通に使っているぶんには、まず起こりません。ただ、まれにシステムの誤判定で止められてしまうこともあり、その場合は各サービスの「異議申し立て」の窓口から復旧をお願いすることになります。

大事なアカウントほど、登録したメールアドレスをいつでも受信できる状態にしておくと安心です。いざという時の連絡手段になりますからね。
ちなみに余談
西部劇に出てくる「バンディット(bandit、山賊・無法者)」。実はこれもbanの親戚です。イタリア語の「バンディート(追放された者)」が由来で、「お触れによって共同体から追い出された人」が、そのまま無法者を指す言葉になったと言われています。垢BANとバンディット——時代も場所も違うのに、「追放のお触れ」でつながっているわけです。
BANの仲間には「シャドウバン(shadow ban)」というものもあります。アカウントを止める代わりに、本人には知らせないまま、投稿をこっそり見えにくくする措置のこと。影のお触れとは、なんとも現代的です。
ついでに、当て字の仲間もご紹介。ネットの世界では、サーバーを「鯖」、Windowsを「窓」、Androidを「泥」、Appleを「林檎」と書くことがあります。魚に窓に泥に果物。ネットの当て字は、なぜか生活感のあるものばかりです。
まとめ
「垢BAN」は、アカウントの当て字「垢」と、英語の「BAN(禁止)」がくっついた言葉でした。banの根っこは大昔の「お触れ」で、banish(追放)やbandit(無法者)と親戚。次にどこかで「垢BAN」の文字を見かけたら、西部劇の山賊のことを、ちょっとだけ思い出してみてください。

トットもルールを守って、のんびり投稿していきます!


